カルテを保存したメディアを外部保存するときの注意点

カルテを保存したメディアを外部保存するときの注意点

「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に記載されている、カルテ(診療録)やフィルムを保存したCDやDVDなどのメディアを外部保存するときの注意点をまとめました。

カルテを保存したメディアの外部保存

カルテを保存したメディアの外部保存

紙のカルテ(診療録)やフィルムをそのままの状態で保存するとなると、患者さんが増えるにつれて膨大な量を保存していかなくてはならなくなり、保存場所に困ることがあります。カルテは個人情報としても重要な書類なので、倉庫に保存するとしても、セキュリティをしっかり整える必要があります。

あまり使わなくなった紙のカルテやフィルムなどは、電子媒体に変換してCDやDVDなどのメディアに保存しておくこも考えられます。これらのメディアも増えてきたら、トランクルームなどの外部倉庫に委託したいものです。

電子媒体による外部保存を可搬媒体を用いて行う場合」に記載されている内容をまとめました。

メディアに保存するメリット

CDやDVDに電子媒体に変換されたカルテやフィルムを保存すると、メディアの容量からして、大量の資料を保存することができます。そうすると、今までかさばっていた資料の山が円盤1枚に変換されるので、保存場所を確保することができるようになります。

また、メディアを一見しても中身に何が書き込まれているかが分からないため、紙媒体で保存するよりも、個人情報保護の観点からも有効です。また、メディアに保存するデータにパスワードを掛けるなどして、アクセス制限をすることも、個人情報保護につながります。

そして、データ化された診療録等を、ネットを通じて転送したりしないので、なりすましや盗聴、改ざん、漏洩などのリスクが低減します。

メディアのデメリット

データ化された診療録を保存しているパソコンは、ウイルス対策をしていることは当たり前のこととなりました。

メディアには大量のデータが保存できることを述べましたが、もしメディアが誰かに盗まれたとしたら、1枚のメディアでも大量のカルテが盗まれることになります。今まで通り、紙のカルテであっても管理が必要ですが、メディアを置いている場所の管理も別途必要になるかと思います。

また、メディアの材質はプラスチックであることが多いと思います。プラスチックには寿命があり、紙と比べて圧倒的に寿命が短いです。プラスチックは経年で脆くなり、壊れてしまうことがあるので、バックアップを取っておきたいところです。

カルテの電子保存の遵守事項

カルテを電子保存したものをトランクルームなどの外部に保存する場合は、次の遵守事項を守る必要があるようです。

  • 診療記録の真正性、見読性、保存性の確保の基準を満たさなければならないこと。
  • 患者のプライバシー保護に十分留意し、個人情報の保護が担保されること。
  • 外部保存は、診療録等の保存の義務を有する病院、診療所等の責任において行うこと。
  • 漏洩や紛失などの事故が発生した場合における責任の所在を明確にしておくこと。

メディアの破棄

紙のカルテやフィルム等の診療録が保存されたメディアには、保存する期限が厳密に設けられているものもあるかと思います。トランクルームなどに外部保管する場合には、定期的にデータを調べ、破棄すべきデータは速やかに処理する必要があります。このときに、破棄がきちんと執り行われたかを監査する義務が発生します。安全を考えたら、破棄は病院や診療所のスタッフ自身で行うことをお勧めします。

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セキュリティや温度管理を行っている優良トランクルーム「収納番」では、インターネットを通じて、預けている荷物の管理が可能です。あ預け時に、IDおよぴパスワードを発行いたしますので、荷物の内容や入出庫履歴を確認することができます。お預かり時に、保管期限あるいは出庫予定日をご登録いただくと、ご予定の期限1ケ月前にお客様に電子メールまたは郵送にてご通知いたします。出庫および配送のご依頼等も、1箱からWEB画面にてご指示いただけます。

このように、カルテの外部保管にもお勧めの収納番をぜひご利用ください。

保管料1箱165円~/月

(S2段ボール箱   :44cmx33cmx26cm)

カルテの他にも、契約書類、機密文書、ファイルなどをセキュリティ保管